個人の自己破産の場合に同時廃止を目指す方法

暑さも新型コロナもいつ収まるのかわからない日々が
続いておりますが、
皆様体調は大丈夫でしょうか?

私も夜の会食等は控え、
家族と共に感染防止に努めている日々です。

さて、今日は
「個人の自己破産で同時廃止を目指す方法」について
書きたいと思います。

といっても、「同時廃止」とは何?という方が
ほとんどだと思いますので、
簡単に説明いたします。

個人の自己破産の申立をすると、
通常、財産をお金に換え、
かつ破産の理由や免責が相当かどうか等を調査する
「破産管財人」が選任されます。

そして、この破産管財人の最低限の報酬を、申立人が用意し、
弁護士費用とは別に裁判所に予納しなければなりません。

この予納金が、20万円ほど必要となります。
そして、用意できない限り、手続きが進まないのです。

ただ、財産をお金に換える必要がなく、
かつ破産の理由などの調査を行う必要がないと裁判所が判断した場合は、
この破産管財人を選任せずに手続きを進めることができます。

これを「同時廃止」というのです。

同時廃止になれば、管財人が選任されないので、
本来必要であった20万円ほどの予納金の支払いが不要になります。

お金がなくて破産する方がほとんどですので、20万円を支払わなくて良いのは大きいですよね。

ですので、当事務所は、できる限り、依頼者の経済的事情を考え、
同時廃止で手続ができるように、最大限、努力しています。

(ただ、管財事件でないと手続が確実に進まない案件もあります)

では、どうすれば、管財事件にならず、
同時廃止で手続きを進めることが
できるでしょうか?

以下、私見を述べていきます。

1 同時廃止手続きを目指す
法律事務所・弁護士を選ぶ

法律事務所・弁護士の中には、
同時廃止手続きを目指すことをあまりせず
当然のように管財事件で申し立てようとするところがあるようです。

こういったところでは同時廃止を実現するのは困難です。

いくつかの法律事務所で弁護士と面談し、同時廃止を強く目指す姿勢があるかどうかを判断するのも、有効だと思います。

2 借入の理由や金銭の使い道を裁判所になるべく正確に報告する

裁判所が「これは調査する必要がない」
と考えれば、
同時廃止になる可能性は上がります
(逆も同じ)

ですので、裁判所に、調査の必要がない
と感じさせるように
申立関係書類を作成する必要が
あります。

そのためにも、特に最初の方の借り入れの理由や、
弁護士に頼む数ヶ月前の金銭の使いみちなどについては
弁護士から聞かれなくても、
しっかり書面等で伝えることが有効です。

依頼者が体験したことを弁護士に隠さずに伝えることによって
調査の必要がないと裁判所が感じる書面を作ることができます。

3 弁護士への依頼後は家計を何が何でも改善する

弁護士に依頼したのに、借金の支払義務がなくなった分、
お金を使ってしまうと
裁判所が「家計改善のために
管財人をつけるべきではないか
そうでないとこの人また借り入れてしまう」と
考えてしまいかねません。

ですので、依頼後は、なるべく倹約した生活を心がけていくように
していくことが必要です。

たとえ月1万円でも余剰が出れば、
裁判所の印象は良いです。
もちろん、余剰はあったほうがよいです。

4 以下のことはしない

なぜしてはいけないかの記載は省略します。簡単にいうと破産法に反する可能性があるからです。

このような行為をしてしまうと、裁判所が調査のため管財人をつけるよう言われる可能性が格段に上がります。
(その結果、予納金が用意できず、その後どうなったか私も把握できない事例もあります)

○ヤミ金・親族・友人含めたすべての者からの借入
○ヤミ金・親族・友人含めたすべてのものへの返済、贈与、財産の交付
○ギャンブル、多額の飲食
○高額な家電や修理費の支出(必要があるとしてもせめて家計を改善させてから数ヶ月後にすべきです)
○給与ファクタリング
○現金化
○他人の名義を借りた借入
○弁護士に相談しないままの物の質屋などへの売却

これらは、隠してても、通帳の記載などから簡単にわかります。
ですので、行わないでほしいです

5 早期の申立

早く申し立てないと、時間の経過に伴い、財産がなくなったり職業が変わったりなどして、調査すべきことが増えます。

ですので、依頼者の方は
破産申立に必要な書類を期限までに用意して弁護士に送付するとともに、
早く申立をお願いしたいと連絡して打ち合わせを入れてもらえるように
働きかけるとよいでしょう。

ちなみに、当事務所は、個人の破産の場合は、特別な事情のない限り、
受任後3ヶ月以内に、2ヶ月間の家計を改善した上で、
必要書類を揃えて申し立てるようにしています
(個人再生も同様)

なお、法人破産の場合は、急を要しますので、受任後、遅くとも1ヶ月程度での申立を目指しています。

取り急ぎ、以上が「個人の自己破産の場合に同時廃止を目指す方法」です。

破産しなければならないかもしれないけれど、
法律事務所や弁護士を選ぶのに迷っておられる方におかれましては、
参考にしていただけますと幸いです。

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